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FX予言集 フィリップFXブログ

ドルインデックスは急落中

 米国の個人所得と個人支出は予想より悪化したことでドル安傾向を強くした。 中身を見てみると、賃金、給与が4、5月は0.4%の上昇だったが6月はマイナスとなり、雇用環境の悪化が増していることを裏付けるものとなっている。 また個人消費支出は、ここ数カ月のマイナスの反動でプラスの予想だったが、先月と変わらずで伸びない消費も雇用環境が原因だと見てとれる。 逆に貯蓄率は若干増えており、消費マインドを低下させる雇用や景気への不安感を垣間見ることが出来る。 ガイトナー財務長官は、昨日失業率に対して発言しており、向こう数カ月は上昇するが、その後低下する見通しだと述べている。 まず近い将来である向こう数カ月は上昇ということは、その可能性は極めて大きいが、その後低下するというのは相場の高値、安値を当てるようなもので相当難しい予測である。 この発言は、失業率の悪化に対して過度の不安とならないようにコメントしていると見られる。 この辺の数値や言動から読むと、米国経済状況は思っている以上に悪化しているのではないかと思われる。 米国金利低下はあっても、市場の動きが先行しているがここしばらくドル安になるのも理に適っているのかもしれない。 米国ダウ平均の上昇を見ていると、悪くないのは、リストラを積極的に進めコストを減らして利益率を上昇させた大企業の経理上の数値だけなのであろうか。  その後の中古住宅販売が予想をはるかに下回り、プラス予想がマイナスの結果となるなど、政府の景気対策が終了した後の指標であるために政府頼みであったことを裏付けるものとなった。 それに加え製造業受注指数まで予想以下の数値で、さすがの米国ダウ平均は前日比38ドル安で引けた。 
そのような事柄が一段の金融緩和という噂を担ぎ出しており、ドル安に拍車が掛るきっかけ作りとなっている。 全般に円高とは言えず、クロス円が値を保っている事でドル円の下げが加速するまでは行っていない。 ストップをある程度巻き込みながらの下げであるが、その後は若干戻すという上値が重い展開が続いている。 大きく動くとすれば、前回の安値である85円割れからであろうか。 新興国の株価が下落する動きが出てくると円高に動きがシフトし、クロス円共々下落するというシナリオもあるから、新興国の動きには注意が必要かも知れない。 明日には、英国、欧州の金利委員会、あさっては米国雇用統計と重要なイベントが続いているようだから、今日、明日辺りはドル売りポジションが短期で積み上がっているとなると多少は利食いの可能性もある。
ドル指数は、昨年の高値と近い6月の高値89ポイントから急落しており、ユーロの買い戻しと大きく関連しているが、これは新規にドル売りを進めたような売りも入っているのではないか。 現在は81ポイント台まで下がっており2カ月で約9%の下げとなり、しばらくはドル安傾向が強まっても80ポイント台では上昇途中でのもみあいがあったところであるので80以下まで短期間でいく可能性は少ないのではないか。 一段の金融緩和があるとしても、米国長期金利は既に大きく下がっており、織り込みに行っているところであるから、ドル安がこれ以上短期で大きく進むとは考えづらい。 まだ欧州も懸念が全て払拭されたわけではなく、欧州経済の動向によっては動きが変化する可能性もまだ残っている。 

2010.8.4日 4:02更新

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