TOKYO PRO Marketとは?
TOKYO PRO Marketは、東京証券取引所とロンドン証券取引所が共同で設立した日本初の国際ベンチャー市場TOKYO AIM取引所を、2012年7月1日付けで東京証券取引所が吸収合併し、新たにスタートした特定投資家(プロ投資家)向け市場です。ベースとなったTOKYO AIM市場は、ロンドン証券取引所が運営するロンドンAIM市場をモデルとしており、シンガポールにおけるベンチャー市場CATALISTも同じくロンドンAIMをモデルにしていると言われています。
ご参考:
ロンドンAIMとは?
ロンドンAIM(Alternative Investment Market)市場は、ロンドン証券取引所により1995年に設立された世界最大のベンチャー企業向け市場で、これまでに4000社近くが上場しました。この市場は、Nomad制度という新しい仕組みを取り入れることにより、世界各国の成長企業と投資家のニーズを反映した柔軟な規制体系と高水準の情報開示制度を実現、AIMのListing企業は上場時の資金調達(IPO)のみならず、上場後の継続的なファイナンスを通じて成長資金をタイムリーに取り込み、事業の拡大を実現しています。
ロンドンAIMの詳細については、
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| 東証グロース | ロンドンAIM |
上場会社数 | 478社 | 852社 |
市場開設以来の上場会社数 ※2 | - | 3,988社 |
時価総額 | 約8.2兆円 | 約22.3兆円 |
1社あたりの平均時価総額 | 約170億円 | 約460億円 |
※1 2022年6月末時点の情報です。
※2 東証グロース市場は2022年4月の市場再編に伴い新設された市場のため表記しておりません。
TOKYO PRO Marketに上場するメリットは?
- スピード
TOKYO PRO Marketは、上場適格性の確認を担当J-Adviser(いわゆる主幹事証券)が行います。当該確認に際しては、外部法律事務所や会計事務所を活用し、短期間に集中して行います。担当J-Adviserが上場適格性ありと判断すると、TOKYO PRO Marketに上場申請を行いますが、申請から上場承認までは10営業日と非常にスピーディーに行われます。
また、形式基準である監査証明が必要な期間は、1期分で良いなど上場準備に要する期間も短縮されています。
- 経済性
従来市場における上場準備の期間は、監査証明の関係もあり最低でも3年~4年はかかると言われていますが、TOKYO PRO Marketは監査証明が1期分でよいことから、準備期間が短くて済むため経済的です。また、TOKYO PRO Market上場企業は、原則として有価証券報告書提出会社とはならないため、四半期開示や内部統制報告書(いわゆるJ-SOX)が不要であることから、維持コストを低く抑えることが出来ます。
- 国際性
TOKYO PRO Marketは、国際市場となることを前提として設計されており、日本だけでなく海外の企業の上場も容易に行うことが出来ます。具体的には、日本語だけでなく英語のみの情報開示が可能であり、会計基準も日本基準だけでなく、国際会計基準、米国会計基準を採用することができます。海外企業にとっては翻訳コストなどが不要となり、日本市場へのアクセスが格段に容易になります。
また投資家についても、海外の投資家は、法人・個人を問わず誰でも投資することが出来きます。
- ブランド力
TOKYO PRO Marketは、世界TOPレベルの証券市場である東京証券取引に属する市場です。従って、“TOKYO PRO Market上場企業”=“東証上場企業”ということになり、この上場企業としてのステイタスは、グローバルに活躍するベンチャー企業にとって、信用力や知名度の向上につながるとともに、優秀なグローバル人材の獲得にも有利に働くでしょう。