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為替勝力 フィリップFXブログ

来週のドル、来月のユーロ

 ECBへの利上げ期待が一服したところ、ユーロ圏国のソブリン債務問題がまた注目されるようになっている。一方、FRBが当面の追加緩和を見直しようとしないものの、最近の経済指標に強い数字が多かったので次回のFOMCの声明で「長期に渡って低金利を維持する」との文言を変更する可能性があるので、流れが段々ドルに有利な方向に変わっているようだ。
 米経済の快調から刺激策の必要性が低下しているので、刺激策の解除に間もなく行動する予感だ。来週火曜日のFOMC金融会合では、インフレ率がまだ目標を下回っているため政策金利とQE2が変更する可能性が極めて低いが、その声明文は今後金融政策の見通しについて前回より少しでもタカ派的な内容に変更すると、ドルが短期で強力なサポート材料を獲得する。もちろん逆に、前回とまったく変わらない内容となれば、ECBが4月に利上げする見込みを背景に、市場はまたユーロ買い・ドル売りの流れに戻るだろう。
 一方、利上げ期待で来月のECB金融会合までユーロが買われやすい状況が続くが、欧州債務危機の再燃がユーロを圧迫する懸念が依然強いので、利上げしてもユーロ買いが安心できるわけではない。今週EU周辺国の債券利回りが全般的に上昇しており、ポルトガル10年物国債利回りがユーロ導入以来の最高水準を記録し、イタリアの10年債も2008年11月以来初めて5%に達した。また格付け機関ムーディーズは、7日にギリシャの格付けを3段階引き下げたことの続きに、「銀行の資金不足」を理由に昨日またスペインの格付けを引き下げた。それによりスペイン国債とドイツ連邦債の利回り格差は227bpに拡大し、ユーロの急落を招いた。要は、ユーロ圏の財政問題が解決しない限り、ユーロ買いに大変高いリスクが伴う。

2011.3.10日 3:19更新

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