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BOEに難しい選択
イギリス政府統計局が昨日発表した1月消費者物価指数は、前年比で4.0%の上昇となり、12月の3.7%から加速した。商品価格の上昇や1月から付加価値税の引き上げを背景に、当面イギリスのインフレ水準は、BOEが設定した2%の目標の2倍に達しており、14ヶ月連続3.0%を上回っている。BOEキング総裁は、今後も物価の上昇が確実で、インフレ率が数ヶ月以内に5%まで上昇する可能性があると指摘した。
これまでほとんどのエコノミストは、BOEが今年第3四半期以降に利上げを実施すると予想していたが、1月CPIの発表を受け、早ければ第2四半期の5月から利上げを始めると予想する市場参加者が増えている。早期利上げへの期待でポンドも買われる展開となっている。
ところが、今朝発表したネーションワイド消費者信頼感指数は47と、先月の54より大幅に低下したことで、消費意欲の低下を表したし、先月発表した2010年第4四半期GDPは-0.5%と、かなり弱い数字になった。イギリス経済が落ち込んでいるところでもし早期に利上げを実施すると、成長が持続できなくなる危険性がある。早期利上げで早めにインフレを抑制するか、引き続きインフレの上昇を容認し経済成長を持続させるか、BOEがバランスをどう取ってくるか注目したい。
2011.2.16日 11:48更新
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