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為替勝力 フィリップFXブログ

追加緩和の見直しがなくてもドルが上昇する

 火曜日深夜、バーナンキFRB議長が議会証言で「QE2は一時的措置としていずれ解除される」と言いながら、「QE2は経済見通しに基づき評価する必要」という曖昧な表現で追加緩和の話を流した。
 失業率の低下や債券利回りの上昇により追加緩和の見直し及び早期利上げへの期待が高まっているが、今回の証言は連銀総裁達の前向きな発言と同調せず、慎重な姿勢は前回と変わらず、やや暗い内容となっているようで、結局ドル買いの支援材料に繋がらなかった。
 連銀総裁の発言を遡ってみると、まずダラス連銀のフィッシャー総裁は、米経済にとって失業率は大きな問題だと指摘したものの、一段の金融緩和を支持する可能性は低く現行のQE2に上積みする新だな追加緩和が提案されたら反対する考えを示した同時に、インフレが台頭するようであれば、国債保有の縮小に向け積極的に取り込む意向を表明した。一方、リッチモンド連銀のラッカー総裁は、成長率の加速や雇用市場の見通し改善を踏まえると、FRBは6000億ドルの追加緩和策の見直しを真剣に検討すべきだとの見解を示した。ところでバーナンキ議長は、失業率が大幅に改善していることに認めたものの、「米失業率は高すぎ、インフレ率は低すぎ」、「正常な雇用水準に戻るには4、5年かかる可能性がある」と厳しく指摘し、ドル買いに失望感をもたらした。
 景気の二番底とデフレリスクが米国にとってもう遠い話で、注目の債券利回りもじりじりと上昇している。特に悪い材料が見当たらないところ、ドルショートが行き詰まるムードが漂っている。エコノミストの分析により、市場での売買高は250億ドル水準に達するとポジション解消の嵐が吹き荒れやすいので、現時点でドルのショートポジションがすでに249億ドル規模に達しているのでもう限界が近づいているとのことだ。
 数多くの投資者がドルを売りたい気持ちが変わらないが、現状ではドル売りに強烈なストレスを感じて一回買い戻す必要がありそうだ。最近、ドルに明るいニュースがある時市場が素直にドル買いで反応するのに、悪い材料が出たら反応が薄い。ドル買い志向が高まっているのは間違いない。

2011.2.10日 9:54更新

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