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為替勝力 フィリップFXブログ

BOEの利上げにもっと沢山なデータが必要

 近頃の指標発表によりBOEがECBと同様に多大なインフレリスクに直面していることが分かった。BOEの課題として、インフレ率を目標まで抑えるために金融政策を引き締めるかポンド安を歯止めするか、早いうちに何か手を打たないとインフレをコントロールできなくなる危険性がある。
 BOEのインフレターゲットはユーロ圏と同じ2%だが、今年1月時点でCPI(消費者物価指数)はもう3.7%に跳ね上がったのでユーロ圏の2.4%と比べたらそのインフレ問題が遥かに深刻だ。
 インフレ抑制に最も有効な手段は利上げだ。イギリスの国立研究機関は、2011年にBOEが3回の利上げを行うとの見通しを出しているが、ほとんどのエコノミストが今週木曜日のBOE政策金利は据え置きで、早期利上げの実施が難しいと判断している。もちろん利上げが実施するまで、イギリスのインフレ率が高止まりか更に上昇する可能性があるが、BOEにとって持続的な景気回復も重要なので、利上げまたは債券購入プログラムを解除するタイミングが重要になってくる。
 金融危機以来、ポンド安がイギリス経済の成長を支え、BOEにとって心強い存在だったが、今はむしろやや厄介な存在に変わっている。ところが、ポンドの上昇はイギリスの製造業にダメージを与え、イギリスの経済成長にブレーキをかけるので、いくらポンド高はインフレ抑制に効果があると言っても、急激なポンド高が経済にマイナスをもたらすのは好ましくない。
 最近、BOEによる利上げへの期待が高まり、ポンド買いが段々強くなっているので、恐らくBOEも先週ECBのように、敢えてハト派的なメッセージを流し出し、とにかくポンド買いの情熱を冷やしたいところだ。BOEにとって債券購入プログラムの解除と利上げはやはり、イギリスの経済成長を確認できるもっと沢山なデータに基づき、慎重に進まなければいけない話だ。

2011.2.8日 9:36更新

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