為替勝力 フィリップFXブログ
国債入札とトリシェの発言でユーロが急反発
ポルトガルは10年債と4年債の入札を実施した結果、目標額の上限に近い12億4900万ユーロを調達したところ、10年債は前回より応札倍率が上昇し、平均利回りは低下した。
スペインは5年債の入札を実施した結果、30億ユーロを調達し、目標額の上限となった。平均利回りは前回より上昇したが、予想を下回る小幅な上昇に止まった。
イタリアは5年債と15年債の入札を実施した結果、総計60億ユーロを調達し、応札倍率が5年債で1.412倍、15年債で1.42倍、それぞれ前回を上回る高水準を記録した。
三つのEU加盟国とも順調に国債入札を行い、旺盛な需要が見られたことにより、欧州債務危機をめぐる懸念が後退し、軟調が続いたユーロもやっと元気を取り戻した。
ユーロの支援材料が国債入札の好調だけで止まらず、12月ユーロ圏消費者物価指数は前年比で2.2%上昇し、2年ぶりにECBの目標とする2%を上回った。従ってトリシェECB総裁が昨夜、ユーロ圏は短期的にインフレ圧力に直面しており、物価動向に上向きのリスクがあると指摘した。
通常ではインフレリスクが高まると、非正式的措置の解除し、金融引締めに転換する必要がある。ところがユーロ圏の場合、重債務国にとって緩和的な金融環境が必要として、ECBが重債務国の支援を続けるなら利上げを敬遠しなければならないとのことだ。しかしトリシェ総裁は、「金利と非正式的措置は別のもの、連携していない」とコメントし、「債務問題」と「インフレ問題」と別々に対処するという格別な考えを示唆した。それによって、利上げ観測が大きく前進し、ユーロが短期的な上昇トレントを固めた。
2011.1.14日 10:12更新
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