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為替勝力 フィリップFXブログ

避難通貨のオーラが消えていく

 エコノミストの判断により、年明けの為替市場で揉みあいの状態が続いているが、トレントができたら日本円が急落に動き出す可能性が高いとのことだ。理由を簡単にいえば、商品市場で食糧や貴金属や原油などの価格の上昇により他の先進国や新興国でインフレリスクが高まっているが、日本ではデフレが続く一方だ。インフレ率が上昇すれば利上げ期待も高まるが、日本なら低金利で金融緩和が長期化するので、円建て資産が魅力を失い、円の需要が低まるということだ。
 これまでの円高について、日本国債と米国債との利回りの差が一番の原因だが、量的緩和が長期に続く場合は利回りの差からの効果が段々薄めてくる。日本総務省の最新データにより、2010年11月のコアCPIが前年比で0.5%低下し、21ヶ月連続の低下となった。また円高により輸入物価の下落や、GDPの約60%を占める個人消費の停滞などもまた緩和策解除の重石になる。こういう景気回復を支援するために緩和策を解除することができない現状だが、財源調達はまた問題になる。
 仙谷官房長官が6日、日本の財政状況が「断崖絶壁のところに来ている」と発言し、予算編成も困難であることを示した。OECD(経済協力開発機構)は、2011年に日本の債務残高がGDPの2倍になると予測し、財政再建計画を実施しないと市場の信頼を失うと指摘した。
 欧州財政問題や世界経済の不透明さでリスク回避が引き続き優勢だが、円買いのリスクが高まる中、円が避難通貨としてメリットが少なくなっている。何かのきっかけで円売りを始めると、いきなり強力なトレントが形成する可能性がある。

2011.1.11日 12:01更新

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