為替勝力 フィリップFXブログ
自分に都合の良いことばかり
G20金融サミットが11日にソウルで幕を開けた。米国が今回のG20を機に、経常収支の過剰な赤字と黒字を解消する不均衡是正のために、「数値目標」の導入を提案した。
その具体的な内容とは、各国がそれぞれ抱える経常収支の黒字と赤字の数値目標を、GDPの4%以内に縮小することだ。提案に対して、カナダが前向きな姿勢を表明したものの、成長しつつある中国やブラジルなどの新興国、また輸出で絶好調のドイツから、反発の声が相次いだ。
昨年日本の黒字がGDPでの比率が2.8%となり、一応4%の基準に下回っているが、将来の可能性を考える場合、輸出に頼っている日本にとって国力の減退に繋がりかねないので、野田財務相が「数値目標には賛成しかねるが、参考として使うことは検討したい」という曖昧なコメントで賛成の姿勢を示さなかった。
ということで、「数値目標」の具体化は、来年11月のフランス会合に先送りされる公算が大きい。11月3日のFOMCはドル安のために金融緩和を発表したが、今度は貿易赤字を早く減らすために「数値目標」を導入したい。なんと米国に都合の良いことばかり!結局米国も反対勢力に配慮しなければいかなく、数値目標の具体化は来年11月のフランスG20に先送りされる公算が大きい。
一方、今回のG20では、新興国やドイツによりFOMC追加緩和への批判もまだ続いている模様。中国の胡錦濤出席が、「米国の政策は新興国や発展途上国の安定的な発展に影響を及ぼす」と柔らかい表現を使ったが、ブラジルのマンテガ財務相が、「ヘリコプターでドルをばら撒いても、通貨の切り下げ競争を招くだけだ」と強く批判した。先進国にしても、ドイツのメルケル首相が、「誰も新だなバブルを望んでいない」と追加緩和を批判した。
2010.11.12日 10:27更新
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