為替勝力 フィリップFXブログ
いよいよ最後の砦
先週末ワシントンで開いたIMF委員会議が、通貨の切り下げ競争や中国の人民元政策など、最近為替市場で懸念される問題をめぐって検討した。
会議では、世界の貿易収支の不均衡を是正する必要があると認識した上、ドル、ユーロ、円、ポンドなどの国際通貨に人民元を加え、五通貨への監視を強めることを決めた。
但し、当面の通貨の切り上げ競争に対し、結局具体的な措置を発表していなかったため、ドルの下落が止まらず、ユーロドルとポンドドルが1月以来の最安値を記録し、ドル・インデックスも一時76.16に、年内最安値を更新した。また、先週ドルの全面安によりドル円が80.88に過去15年の安値を更新し、オージードルが等価となり、1.0005の史上最高値を記録した。
先々週のG7、そして先週のIMF委員会、注目のイベントが次々と開催されたが、ドルの全面安を挽回できる様子が見られない。一方の円高に対し、菅首相、野田財務相、白川日銀総裁、仙谷官房長官、海江田経済財政相......日本の要人が相次いで円高牽制の発言をしたが、そのインパクトがむしろますます薄くなっている。やはり米国、ユーロ圏の協力はなく、日本だけで円高を止めるのは非常に難しいようだ。
今週末に待望のG20が開かれるが、ドルを反転させる具体策を出すのは難しい見込みだが、少なくとも11月のG20を向け良い形を作ってほしい。前向きにドル安対策を取り込まないと、11月FRBによる追加緩和を念頭に、ドルの続落を避けることは恐らく不可能だ。
ちなみに今週末G20の内容が明らかになるまで、リスクを軽減するために、利益確定とポジションの調整でドルが横ばい、或いは小幅にリバウンドする動きはメインで、来週は正念場だと思う。
2010.10.18日 7:29更新
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