為替勝力 フィリップFXブログ
グローバル通貨戦争
米国と中国は人民元の切り上げをめぐる駆け引きが発端として、各国は自国の輸出企業を守り、グローバル競争の中に優位に立つために、自国通貨の下落を誘導する措置を次々と発表している。
日本が9月に為替の実質介入を行ったし、昨日も4年ぶりにゼロ金利政策を実行したことと同時に、資金供給を5兆円拡大した。米国も遅れを取らずに、インフレ懸念が前進しているにもかかわらず、追加緩和策を用意していると何回も公表した。一方、韓国中銀も、ドルウォンが過去5ヶ月の最安値を更新した後ウォンを売ったらしい。RBAが政策金利を据え置いたことも、豪ドルの堅調に配慮した結果かもしれない。ブラジルなどの新興国では海外から過度な資金流入により、通貨高がどんどん進んでいる。従って、ブラジル財務相が「通貨戦争が間もなく始まる」と発言した。これに対し、ロバート世界銀行総裁が通貨戦争の可能性を否定しながらも、「グローバルで緊張感が高まっている」と指摘した。
こういう状況の中、国際金融協会(IIF)が「通貨をめぐる対立と世界経済の不均衡を解消するために新たな国際合意を検討する必要がある。G20がその核心的な役割を果たしたり、協力し合いながら自国通貨の問題を解決したりするべきだ」と主張している。
また、ストロスカーンIMF専務理事は、「通貨の偏りに対して為替介入は賢明な解決策だとは思わない。輸出産業を守る目的で各国が為替介入に踏み入れたら通貨戦争になるだろう。」と警告を出した。
本当にグローバル通貨戦争になれば現行の為替メカニズムが崩壊してしまう可能性について、誰も否定しないと思うが、現状を変えるのは簡単なことではなく、どの展開になるかは予測できない。
2010.10.6日 11:10更新
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