為替勝力 フィリップFXブログ
ユーロの支援材料が出たにも関わらず
火曜日にアイルランドとスペインで債券の入札が実施されたが、アイルランドでは15億ユーロの調達目標に対して、51億ユーロの応札が集まり、目標を遥かに上回る結果になった。一方、スペインも短期証券の入札を行ったところ、調達目標を上回る55.1億ユーロの応札を集めた。どっちも入札が順調に終わったことにより、欧州債務問題への不安を和らげ、ユーロドルが素早く1.29台を回復した。ユーロ円相場も、ここ2ヶ月の安値から反発し、110円台を回復した。
しかしドイツ8月ZEW景況感指数が事前予想を大きく下回り、市場からの強い期待感を裏切れたことで、ユーロドルが1.29台をキープできなかった。
昨日またユーロに有利な材料が出た。ドイツが10年物国債の入札を実施したところ、応札の額が78.5億ユーロと50億ユーロの調達目標を大きく上回ったのでユーロドルが再度1.29台を乗せた。しかし原油価格の急落により、ユーロドルも再度反落し、一時的に1.28も割れた。
ユーロ圏諸国が次々と順調に応札を集めたものの、ユーロ相場に大幅に上昇する気配はない。今回アイルランドが目標の3倍超の応札を集めたことで強力な資金調達力と良好な流動性を示したが、金融システムはまだ極めて多額の支援が必要としているため、財政悪化への不安を打ち消していない。
一方、欧州ソブリン危機の「元凶」となるギリシャは、未だに景気後退が持続している。そしてユーロ圏全体の経済状況は決して好ましいものではないし、投資家が悪材料に対し異常な程敏感になっているので、ユーロが依然売られやすく、復活への道程はまだまだ厳しい。
2010.8.18日 9:53更新
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