為替勝力 フィリップFXブログ
政策金利より雇用統計
8月の一週目、相変わらず重要イベントが集中している。午後1時半にRBA政策金利の発表で、木曜日にまたBOEとECBとの政策金利が発表される。まさに金利発表のラッシュだが、どの中銀にとっても利上げは難しいので、金曜日に発表される米雇用統計は一番注目される。
RBA政策金利は2回連続の据え置きだったが、先週消費者物価指数と生産者物価指数との発表がいずれも事前予想を下回ったので、今回も利上げを見送る公算が大きい。RBAが昨年10月から金利を6回も引き上げたが、7回目の利上げが恐らく第4四半期になってしまうとエコノミストが予想している。
木曜日にBOEとECBとの二大中銀が政策金利を発表する。先日61名のエコノミストを対象に調査を行ったが、予算削減により景気回復の鈍化が懸念されるため、今回のBOE政策金利が0.5%に据え置かれると全員が予想している。また同調査では年内の利上げを予想する割合が20%で、前回調査の28%より低下している。一方、ECB政策金利について、調査を受けた70名のエコノミストの全員が据え置きだと予想した上、ほとんどの人が年内のところか、2011年にも利上げの可能性が低いと指摘している。金利発表後のトリシェ総裁記者会見で何かアクティブな発言がなければ、ユーロが上値重い展開になりやすい。
それぞれ据え置きだと予想される各中銀の政策金利だが、予想外の利上げはしない限り市場に与える影響は限定的だ。トリシェ総裁の記者会見も注目されるが、金曜日に米雇用統計が控えているため、市場がその発表まで様子を見る可能性が高く、狭いレンジでの動きが続きそうだ。
今回の雇用統計の予想では、失業率の上昇に伴い、非農業部門雇用者数の減少も考えられるので、決して楽観的な内容ではない。雇用市場の不調により消費支出の低迷が避けられず、結局経済成長の鈍化に繋がるので、リスク回避の支援材料になりかねない。ドル円・クロス円の急落に要注意。
2010.8.2日 11:11更新
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