為替勝力 フィリップFXブログ
ユーロ<ドル<円
アジア時間午後、ドル円相場が88円台に突入している。材料乏しい中、大幅な下げは考えにくいが、円の堅調がしばらく続きそうだ。円買いの背景には、ドルとユーロにネガティブな要素が潜んでおり、主要通貨のうち円が唯一な安全資産だと認識されているようだ。
避難通貨同士のドルと円は、欧州債務危機などの市場リスクにより一緒に買われたが、米経済指標の不調や、FOMC声明により公債利回りの下落や、人民元の弾力性強化などのネガティブな材料でドルの魅力が低下しており、円が断トツに強い局面が再び訪れた。
ドル・インデックスは大幅に上昇しているが、米国は欧州の問題からどの程度の悪影響を受けているかによって、景気回復の持続性が決められそうだ。当面景気回復ががかなり不透明なため、投資家はドルのロングを減らし始めた。
一方、軟調が続いているユーロだが、ドルへの不信感により、ユーロドル相場が上昇している。ところが、ECBが昨年実施した1年ものオペが7月1日に満期を迎え、ユーロ圏銀行が4,420億ユーロに及ぶ借金を返済しなければならない。この4,420億のほとんどが借り替えられない公算が大きいため、明日以降、市場の流動性が大幅に低下する状況が想定される。
今週のユーロは、ドル以外の主要通貨に大幅に下げっている。ユーロ/スイスフランがユーロ発足以来の安値を更新したし、ユーロ/ポンドもここ19ヶ月の安値を更新した。明日1年ものオペの満期でユーロは更に圧迫されると、ドルにも崩れそうだね。
2010.6.29日 12:22更新
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