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為替勝力 フィリップFXブログ

欧州の債務危機と人民元改革を超えるリスクとは

 昨年7月の米中対話に続き、5月24日から2回目の対話は北京で行った。市場に注目されるのは、両国の要人が人民元政策についての発言だ。ところが結局どっちも慎重で、為替について突っ込んで論議することはなかったようだ。胡錦濤中国主席は、「中国は独立した政策の決定と実行、漸進的な展開という原則の下に、人民元の相場形成メカニズムの改革を独自に徐々に進めていく」と表明した。一方、ガイトナー米財務長官も、「米中は公平な状況での競争が必要だ」と述べ、為替に積極的に触れることを避けた。
 また、王岐山副首相は、「欧州の債務危機が市場の信任に影響し、ゆっくりと回復している世界の景気に多くの不確定性をもたらし、マクロ政策の実施で協調している困難が増している」と指摘した。
 欧州の財務問題に続き、最近朝鮮半島有事に対する不安もリスク回避の要因に加えた。韓国中銀が火曜日の実質介入により、ウォンが一旦ここ1年の安値から戻された。
 考えたら、今回の米中対話で米国側が人民元改革を追及しないことは、朝鮮半島問題で中国の協力を引き出すための配慮ではないか。
 天安艦沈没事件の後に韓国軍艦が北朝鮮領海を侵犯していると韓国側に通知文を送り、「領海侵犯が続くなら、海上水域を守るために実際の軍事的措置を実行する」と警告を出した。
 まだ可能性は低いが、万が一朝鮮半島が戦争の局面に追い込まれたら、事件が欧州の債務危機を越える巨大なリスクに変貌してしまうので、リスク回避がどこまで猛烈になるかを想像したくない。今頃迂闊に手を出さずに、しばらく様子を見たほうがいいよ。

2010.5.26日 10:30更新

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