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EU首脳会議の幕を開いたが
25日欧州時間、ブリュッセルでEU首脳会議の幕を開いた。ギリシャの財政問題をめぐり、IMFへの要請を含めて具体的な支援策を協議する見通しだが、EU主要メンバーのドイツ、フランスからの異議により、支援策が順調にまとまるかどうか懸念されていた。
そもそも、以前予定されたEU緊急首脳会議は、ドイツが「それは無意味だ」と指摘し反対したことにより開催できなかったし、一方のフランスもIMFの支援を受け入れることに反対してきたので、今回の会議はとても支援策を決められる状況ではなさそうだ。そのことを配慮したところ、投資家はユーロ売り・ドル買いの選択肢を取っていたので、ユーロドル相場が昨年5月以来の安値水準まで下げられ、ドル・インデックスもここ10ヶ月の高値を更新した。
幸い、25日にドイツ、フランスの両国は、ギリシャへの支援として、EU諸国からの2国間融資とIMFによる支援を組み合わせることで合意したので、ユーロ圏の安定とユーロの信任をある程度取り戻した。
ところが、その後トリシェECB総裁はギリシャ支援に、「IMFではなくユーロ圏内で財政問題を解決すべき、IMFに責任を取らせるのはユーロ圏にとって非常に厄介なことだ」と、IMFの関与に否定的な見解を示したことにより、せっかくの良いニュースを抹殺し、問題解決への期待に冷水を浴びさせた。
一方、最近米国債利回りの上昇と指標発表の良い結果は、米経済が着実に回復していることを示唆し、ドルの魅力を高めている。EU首脳会議はまだ終わっていないが、ユーロに上値重い状況が続いている。ユーロは売られすぎで調整が要求されているようだが、今の水準で調整に入るか、もう一回安値を更新してから調整に入るか、会議の結論次第。
2010.3.26日 10:31更新
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