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為替勝力 フィリップFXブログ

円は避難通貨からキャリー通貨に変身しつつある

 15日の月曜日、米格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスは、米国、イギリス、ドイツ、フランスなどの国債に関するレポートを発表し、4カ国の「AAA+」格付けを論及した。歳入に占める国債利払いの比率は安定していることにより、近いうちに格下げの可能性を否定したものの、その悪化している財政状況を考慮した上、将来に格下げの可能性を示した。
 温家宝中国首相は14日、米国などの先進国が人民元の切り上げを求めることを、それは有益ではなく保護主義だと批判し、人民元が過小評価されていなく、中国なりの為替改革を推進する方針を強調した。その報道を受け、130人及ぶ米超党派議員は15日、オバマ政府に対して、中国の「為替操作」問題と為替政策に対し強い対応を求める圧力が高まっている。米中関係の悪化、米中貿易紛争の懸念により、今週の市場ではリスクを十分感じるところ、ドルが各主要通貨に上昇した。なのに、これまで避難通貨として、ドルよりも需要が高かった円は、リスクを感じても差ほど強くならなかった。
 こういう状況になる理由といえば、円キャリーが近づいていることがまず挙げられる。各国の利上げ観測に日本の緩和的金融政策を加えて、今年で円キャリーが再開する可能性は非常に高いので、円買いのリスクが高まっている。
 次の理由は、日本政府は円高に対する警戒感。
 先週金曜日、政府要人が相次いで円高を牽制するコメントを出した。
 菅財務相は、「円が強すぎては困ることもある」、「為替は安定的な形で推移している限りマーケットに任せる(介入の可能性を示唆)」などのコメントを出した。
 鳩山首相は、「円高にしっかり対策を打つ必要がある」とコメントした。
 白川日銀総裁は、「低金利をしっかり維持することで需要を刺激することに努めている」とコメントした。
 要は今年で円が避難通貨からキャリー通貨への変身を避けられないようで、避難の必要があればドルを買えば良いという状況になりつつある。

2010.3.16日 5:53更新

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