為替勝力 フィリップFXブログ
今夜のユーロとポンドに注意
明日に米雇用統計は控えているので市場が指標待ちの模様だが、今夜ECBとBOEの発表でユーロとポンドが急に動く可能性もあるから気を抜けない。政策金利はどうせ据え置きになるから気にしなくても良いが、両中銀の声明とトリシェECB総裁記者会見は極めて重要だ。
まずギリシャが3月3日に財政赤字削減の追加措置を発表した。その内容には、燃料、タバコ、酒にかける税金の増税と付加価値税の増税や、公務員への上乗せ報酬の30%減額などが含まれる。追加措置がストライキなどの反発行動を招いたが、ユーロ圏で最悪の赤字の削減が期待できるので、ギリシャ国債相場は3週間ぶりの水準に上昇し、ユーロドル相場も2週間ぶりに1.37台を乗せた。ギリシャ首相はこの積極的な措置をアピールすることでEUからの支援を求めたいところだが、同氏は支援が得られない場合は国際通貨基金(IMF)に援助を求めることを検討すると言明した。それで今夜のECB声明及びその後トリシェECB総裁の記者会見でギリシャ問題に関わる決定的な材料になり得る。
一方BOEの発表については、政策金利も資産購入プログラムも変更なしと予想されるが、イギリス経済回復の不調またインフレ状況の不透明から、これから数ヶ月間で資産購入プログラムの再拡大も懸念されている。リセッションを脱却するところだが、イギリス政府はギリシャと同じように巨大な財政問題を直面しているので、これから赤字をどう削減するかとの難題を抱えているため、投資家は安心でポンドを買える状況ではない。今日の声明でポンドが短期での動きを決められそうだが、中長期は予断できない。数週間以内にポンドが暴落すると大勢のエコノミストが予想しているが、それが当たるとしても、ポンドドルの予想ターゲットは、1.05とか、1.20とか、1.35とか、エコノミストによって大きく離れているので、どれを参考すれば良いか分からない。とりあえずBOEの声明を注目しながら、迂闊にポンドに手を出さないほうが上策だ。
2010.3.4日 2:38更新
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