為替勝力 フィリップFXブログ
悪い材料だらけの一週間
昨日バーナンキFRB議長の発言は利上げ観測を大幅に後退させ、市場のリスク意識を高めたが、それは悪い材料の一部に過ぎなかった。
米国の経済指標では、火曜日の消費者信頼感指数を始め、水曜日の新築住宅販売件数、そして木曜日の新規失業保険申請件数など、今週今まで注目された指標発表がほとんど前回と予想を下回った。金曜日にイギリスGDPや米GDPなどの重要発表は控えているが、もう期待したくない。
米国より大変なのはユーロ圏。2月24日に格付け会社スタンダード・アンド・プアーズは、ギリシャの信用格付けを3月末までに再度引き下げる可能性を示唆した。それに25日、米格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスは、ギリシャのソブリン格付けに対し、財政赤字削減の進む状況次第、数ヶ月以内に引き下げる可能性があると言明した。
またギリシャ以外も、スペイン、ポルトガルの※クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)が拡大しているため、市場がユーロ圏のソブリンリスクに対する警戒感が一段と強まった。ユーロ圏における財政問題が深刻する一方のようだ。
24日のもう一つの出来事だが、ギリシャで政府の財政緊縮政策に反発する民間の労働組合と公務員組合、総計130万人がゼネストを実施した。一方、首都アテネでは約三万人のデモが進行し、暴徒化した一部の人は警察隊に火炎瓶を投げつけた。景気の弱さに加え、政府が打ち出した措置への強い反発は、恐らく各格付け機構がギリシャの財政赤字削減能力に対する不安のもとだろう。
※クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)とは、企業の債務不履行(デフォルト)に伴うリスクに対しての保証・保険を商品化された金融派生商品。
2010.2.25日 10:21更新
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