為替勝力 フィリップFXブログ
キャリートレードの主役
まだ先の話だが、来年の後半、早い場合は第2四半期からキャリートレードが為替市場を支配する展開となると沢山なエコノミストが予想している。
最近のドル安やFRBによる金融政策などの影響でドルがキャリートレードにメインに運用されている模様で、来年から円がキャリーされる主役を「奪還」する可能性が非常に高いと言われているが、今時はキャリートレードの主役がやはりドルだ。
金融危機が発してからドルが避難通貨の役目を果たしてきたが、今はキャリートレード通貨の役目を果たしている。最初は避難通貨として、リスク回避志向が高まるとドルが買われるから、世界経済にマイナス的な材料が現れ、つまり経済指標が悪かったり、要人による悲観的な発言があったりすると、ドル相場が上昇する。
但し今のドルはFRBにより長期的に低金利を維持する立場から、避難通貨の役目がまだ終わっていないものの、キャリートレード通貨としての役目がより大きいので、世界経済にマイナス材料があれば、ドルがユーロやオージードルに対し下落しなくても、円に対し下落することは避けられない。避難通貨がもう円しか残っていないように見える。
ドル円相場の上昇か下落かもう指標に頼れることはなく、FRBの立場次第だ。インフレとほぼ同じ程度にデフレも懸念される米国の現状では、指標がいくら良くても、FRBがデフレ問題を優先に、インフレ上昇を容認する姿勢を取っている。その姿勢を変えるまでドルがキャリートレードの主役で、避難通貨の役目を果たす円には勝てなく、ドル円は上値重い展開が続くだろう。
2009.12.11日 2:12更新
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