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為替勝力 フィリップFXブログ

リスク選好が前進、円売りのチャンスかも

 リスク選好は後退か後退か、利上げ観測は前進か後退かにより、円の動きが左右される。先週、ドバイ・ワールドの債務について、一旦600億ドル及ぶ債務不履行に陥ると、金融危機が新たな段階に突入する懸念により市場の警戒感が急激に高まった。従って、感謝祭で市場が薄いこともあり、リスクを回避するために円相場が急上昇し、一方の株式相場は急落した。ところが、11月30日に約260億ドルの債務再編について協議していることが発表され、市場の警戒感を和らげ、リスク選好が前進し、円が売られ、株式が好調に転じた。最近の為替市場がドル安を意識しながら、リスクを確認する上で円を中心に取引しているようだ。
 今日は豪州準備銀行が年内三回目の利上げを実施したが、この三回連続の利上げにより、来年2月のRBA金融会合では更に利上げするのは難しいではないかという疑問が浮上した。また声明文の内容を窺ったら、「インフレ率が目標に近づく公算」、「インフレ率がピークから下がってきている」、「CPI上昇率が一時的要因で異例の低水準にある」などのコメントが入っており、利上げサイクルが一旦休止する可能性を示唆した。だから利上げしたにもかかわらず、豪ドルがやや軟調に推移。
 ところが、1日の日銀臨時会合で10兆円程度の新たな資金供給オペを導入するという追加金融緩和政策を決定し、デフレの解消や円高の牽制などを狙いとした。RBAの利上げサイクルが一時的に休止しても、いつかまた再開するのは間違いなく、景気対策の解除がスムーズに進むと反対に、日銀が金融緩和政策を追加したため、日銀利上げ観測がまた後退し、円と豪ドルの金利差が広がる一方だろう。そして豪ドルに対し、円の上昇がますます難しくなる。
 今のところで、ドバイ・ワールドの件でアラブ株式市場が全面安になっているものの、日経平均が226円高でしっかりと9500円台を乗せたし、ゴールド現物が1オンス1197.30ドルと過去最高値を更新したし、欧州株式市場が全面高の展開となっているので、リスク選好が明らかに前進している。この背景の中、避難通貨の円が売られやすい。また明日に鳩山首相と白川日銀総裁との会談が予定されており、政府がすでに円高対策を2次補正の柱に加える考慮を示したが、もし両氏がまた円高問題を言及したら、円売りのきっかけと繋がるかもしれないので要注意。

2009.12.1日 3:12更新

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