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為替勝力 フィリップFXブログ

五つの理由でドル売りが止まらない

 最近ドル・インデックスの変化により、これからドル相場の動向に楽観視できないようだ。それに合わせてエコノミスト達は中期的にドルが売られる要因をまとめた。
 1.通貨の魅力が高金利の長期化にあるが、FRBがその逆で低金利の長期化を企てるのでドルの魅力がなくなった。政策金利が大体一国の利率水準を反映するので、通常の場合に金利が高ければ利率も高くなる。そして利率が高ければ債券などの利回りも高くなる。投資家が常に利回りの高い商品を狙うから、FOMC政策金利は高い時期に米国債やドル資産に投資したが、今の低い利率により投資家が投資ターゲットを変えるので、投資マネーが国債やドル資産から流出し、ゴールドなどの商品に流れ込んでいる。FRBの立場が変わらない限り、ドル安の流れも変わらないだろう。
 2.利率の次は貿易収支だ。米国の貿易赤字が依然として高額だが、昔に米国国内の消費能力が強かったので強いドルでも平気だったが、金融危機で米国人の消費支出が低下してしまい、貿易赤字を減らすにはドル安の重要性が意識される。
 3.ドルはインフレに与える影響が思った程大きくないので、ドル安になれば必ずインフレになるとは限らない。商品価格が高騰しているにもかかわらず、インフレが抑えきれないことはなさそうだから、現時点ではインフレの心配は要らない。
 4.米国が安価な中国製品を購入し、中国が米国債を安価で購入する。この関係により米国政府がより簡単にお金を借り入れることができる。但し、ブッシュ政権の時に米国の負債がすでにGDPの6%に達しているが、金融危機の下に一連の景気対策で政府支出が一気に拡大した後、その負債がGDPの10%を占めることになってしまった。このダブル赤字の膨大化もドルが放棄される一つの理由だろう。
 5.ユーロドルの上昇でユーロ圏の輸出企業が苦しくなる一方、S&P500種の企業の半数以上が海外で業務を展開している。こちらの企業がドル安により利益を上げやすくなり、競争力を高めている。そして企業の好調がもちろん米国の景気回復に貢献できるから、政府側も企業側もドル安の恩恵を受け、ドル安を歓迎しないわけ無いだろう。

2009.11.24日 3:52更新

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