為替勝力 フィリップFXブログ
ユーロの未来は薔薇色
最近ECB関係者が、景気対策を解除する時間を予断できないと言ったが、水曜日にECBにより1年物の資金供給オペの結果により、金融機関に752億4100万ユーロを1.0%の固定金利で供給したことは、市場予想の1350億ユーロより、実際の供給額は大幅に下回った。そのため、ユーロ圏の金融機関が流動性を確保し、ECBを頼りなくて自ら活力を取り戻していることを示した。
そもそもECBが今回の危機に対応する施策の一つは、金融機関に流動性を確保させるための資金を低金利で供給することだ。それは市中金利を低下させる手段でもある。金融システムにおける顕著な改善により、ECBが間もなく量的緩和政策の解除を開始する予測が市場で広まっている。その第一歩としては、12月に第三回1年物の供給オペに今の金利より25bpを引き上げ、1.25%の固定金利で供給することだろう。
一方、IMFが水曜日に公表した外貨準備通貨報告により、今年第2四半期、世界の外貨準備に占める各通貨の比率でドルが第1四半期の65%から62.8%に低下、ユーロが25.9%から27.5%に上昇、ポンドが4.0%から4.3%に上昇、円が2.9%から3.1%に上昇、要するに主要通貨のうち比率が低下しているのはドルだけだ。また世界全体の外貨準備は前期比で4.8%増加したが、ドル準備の1.6%増えに対し、ユーロの準備は11.7%増加でその差が一目瞭然。その影響を受け、今年第2四半期にドル・インデックスは通算6.2%低下し、08年第1四半期以来の最大幅を記録した。
ドルが国際決済通貨・基軸通貨・国際貯蓄通貨と呼ばれ、今もそのポジションは変わらないが、ロバート・ゼーリック(Robert Zoellick)世界銀行(World Bank)総裁により、「米国はドルを基軸通貨と当然視していることは間違いだ。将来ドル以外の選択肢がどんどん出てくるだろう。」との発言があり、その「選択肢」を考えたら、今の景気回復及び通貨の成長性から言えば、ユーロの可能性は一番高い。
2009.10.1日 2:25更新
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