為替勝力 フィリップFXブログ
バーナンキが再任したらドルがどうなるか
25日NY時間朝9時、オバマ米大統領がバーナンキFRB議長をFRBの次期議長に再指名したことにより、市場がリスク回避の嵐を巻き起こした様子だが、果たしてバーナンキ議長の再任がリスク回避を招くかリスク選好を押し上げるか、私は結局リスク選好が前進し、ドル売りになると思う。
そもそも今年2月以来ドルの軟調について、FRBが積極的に量的緩和政策を取り込み、インフレ懸念が浮上したのはその原因だ。元から言えばそれはバーナンキ議長が推進した方針であり、彼が再任することでその方針も継続していくわけだ。またオバマ大統領がバーナンキ議長を指名すること自体が彼の方針を認めるわけであり、言い換えると二人ともこれまでFRBにより大胆な市場操作及びドル安は米国経済の復興に不可欠で非常に重要な条件だと考えているだろう。
この前FRBが破綻寸前のベア・スターンズとAIG(アメリカンインターナショナルグループ)を救助することが、両院から強い批判を受けたことで、それはいかに危険な行動であることが分かった。この救助が成功を収めるかどうかまだ別にして、ドルの供給量を必要以上に増やすことに巨大なインフレリスクが伴ってくるのは基本な流れだ。それに消費と投資を促進するために低い金利を維持すれば、強烈なドル安が訪れる可能性が極めて高い。その時投資家が多分迷わずにドル資産から資金を取り出し、元々リスクの高い通貨に投入するから、避難通貨としてのドルがむしろ一番リスクの高い存在に変わってしまう。
ちなみにFOMC政策金利を上げる可能性については、「個人消費が安定する兆しが継続しているものの、現在進行中の雇用削減が所得の成長率を停滞させ、住宅資産価値が低下し、貸し渋りが続いていることが、個人消費を抑制している。」というFRBにより8月12日の声明を考えれば、現状では低い政策金利を長期に渡って据え置かれることがほぼ間違いなく、利上げを期待しないほうが良い。
2009.8.27日 2:20更新
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