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為替勝力 フィリップFXブログ

ドル高・円高になって丁度1年

 昨日の雇用統計は結局悪い結果になった。避難通貨としてのドルと円が反発したが、思った程に活躍していなかった。やはり今頃思い切り避難通貨を買うのは、もっと大きな材料が必要だね。
 景気後退が減速していると言っても、景気底入れと言っても、いい方向に向かっているのは間違いないので、避難通貨を買うより、手持ちの避難通貨をいかに良いタイミングで手放すことが投資家にとって一番重要なことだろう。
 昨日の非農業部門雇用者数の発表はかなり悪い結果になったにも関わらず、09年に入ってから、1月の-59.8万、2月の-65.1万、3月の-66.3万、4月の-53.9万、5月の-34.5万、6月の-46.4万という雇用市場の変化を見ると、失業者が増えているが、3月でピークを迎い、この第二四半期で状況が良くなりつつあることが分かる。
 雇用状況が米景気回復を阻むと皆言っているが、少しずつ改善していけば、経済成長の軌道に戻るのが時間の問題だろう。ところが、米景気回復でドルが強くなることは無いと思う。景気が良くなると投資マネーが株や商品先物に流れ込み、ドル売りが必至。
 金融危機前に遡ると、原油やゴールドなどの商品価格の急騰につれて、ドルと円の暴落した。その理由を簡単に言えば、円が低金利で投資コストを下げる効果を持っているのでキャリートレードの主役になったわけだが、ドルだったら国際決済通貨としての特性を有していることと、高金利通貨との金利差が広がったことが考えられる。
 そして今度景気が回復したら原油の消耗がまた激しくなるので、原油の価格もまた猛烈に上昇することが想像できる。
 FRBが6月の会議で債券購入の規模を拡大しないことは、ドルに有利な材料になっているが、長期で見る場合、これからドル安になる理由が沢山挙げられる。
 ・原油価格の急騰につれて商品全体の価格上昇
 ・米国の巨額な経常赤字及び財政赤字を削減するために海外融資の強化
 ・債務を軽減するためにインフレを容認し、債券相場を下落させる
 ・景気を刺激するために低金利の持続に従って、欧州通貨及び豪州通貨との金利差拡大
 ・米政府は強いドルが望ましいと言いつつ、「ドルの動きは市場に任せる」とドル崩壊を黙認している
 ドル高になって丁度1年経つところだが、世界の景気後退が深刻化しない限り、ドルの反発が中止し、また軟調の渦巻きに沈んでいくだろう。その時円キャリーも再開するかも。

2009.7.3日 1:35更新

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