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ブリックス(BRICs)の力
ブリックス(BRICs)※四ヶ国首脳の初の公式会合が16日火曜日にロシアのエカテリンブルグで開催された。四ヶ国今後のの提携事業に提案を行い、各首脳により重要な談話を発表した。
ブラジルのルラ大統領が「世界金融危機は国際社会に新興経済国の重要性を認識させた。新興経済国の提携強化が国際関係に与える影響は極めて大きい。ブリックスの協力は明るい発展の可能性がある」と語った。
ロシアのメドベージェフ大統領が「ブリックスが巨大な経済力を持っている。提携を強め、国際金融問題について提案すると共に、二国間及び多国間協力を強化し、エネルギーや食糧などの安全及び気候変動の問題に共に対応していくできだ」と語った。
インドのシン首相が「四ヶ国は保護貿易主義に断固反対し、国際経済・金融構造の改革を推進すると同時に、実体経済面における協力を強め、相互の貿易投資を拡大し、科学技術やエネルギー、農業などの分野での協力を強化していくべきだ」と強調した。
中国の胡錦濤主席が「金融危機に対応するために、世界経済の早期回復に力を尽くし、国際金融体制の改革を推進し、国連のミレニアム目標を実現するために取り込んでいく」と述べた上で、食糧、エネルギー、公共衛生の安全を確保するよう呼びかけた。
とこるが今回の会合が外貨準備と基軸通貨体制に言及しなかったという報道を受け、市場がドル買いに傾斜し、欧州通貨、豪州通貨共に利食い売りの展開となっていたが、その後、国際金融制度の改革と新興経済国の発言権拡大を求める共同声明を採択したことと同時に、「安定した予測可能かつ多様な通貨システムの樹立が必要」という間接的な表現で、ドル基軸通貨体制に代わる新たな通貨制度を目指す姿勢を表明したことによって、再びドル売りに転じた。
BRICs四ヶ国の国土面積は全世界の26%を占め、人口は世界総人口の42%を占めている。それにここ数年経済発展が著しい成果を収めている上で、2006年から2008年まで経済の伸び率が平均で10.7%に達している。世界の注目を浴びるBRICsの初の会合として、そのメインな内容については、まだ今後協力の方向にとどまっているが、現行の通貨システムに対する姿勢も表明したし、もし定期的に開かれるようになると、間違いなくドル基軸通貨体制を揺らす巨大な力になるので、これからのBRICs会合に目を逸らすわけにはいかない。
※ブリックス(BRICs)とは、経済発展が著しい代表的な新興経済国であるブラジル、ロシア、インド、中国の頭文字(Brazil、Russia、India、China)を合わせた四ヶ国の総称。
2009.6.17日 1:24更新
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