為替勝力 フィリップFXブログ
今回の景気回復が「V」字になるか「U」字になるか
経済指標の良い結果によって、米国の景気後退が底入れのように見えるが、ホワイトハウスの観点としては、雇用状況が確実に改善しない限り、他の経済指標が良くても、景気回復が順調に進んでいるとは言えない。先月の失業率は9.4%となり、まだまだ高いレベルにあるが、5%に戻るまで景気回復が鈍いだろうとホワイトハウスのトップ経済アドバイサー・クリスティナが話した。
市場の予想としては、米国の景気が今年度の第三四半期で底入れ、第四四半期で徐々に回復していく。最近米国の経済指標を見たら、まさに予想通りの展開となっている。非農業部門雇用者数の増加、新規保険失業申請件数の減少、耐久財受注の好調など、この調子を維持したら、景気回復も確実に進んでいくと思う。
一方、S&P 500種指数が3月からの強い反発によって、チャート上で“V”字の形ができている。この「V」字変化を言えば、実は経済学において、景気後退は深刻だったら回復も強烈だという理論が存在している。これからの景気変動も「V」字の形で経済危機を乗り越えたら、今後の経済テキストにその理論の好例になるだろう。
ところが今のところでまだ安心できるわけにはいけない。雇用状況が改善しても住宅市場の持続的低迷及びプライムローン引締めが景気回復のマイナス要素になり、その影響で回復が予想以上に時間がかかる場合は、「V」の代わりに「U」字の形になる可能性もある。
まあ、今年で素早く回復する「V」字になろうか、来年まで少し時間がかかる「U」字になろうか、ちゃんと回復してくれればいいが、回復しない「L」字になるのは勘弁してほしいところだ。
2009.6.9日 2:20更新
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