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為替勝力 フィリップFXブログ

動きを掴むのは難しいが

 水曜日NY市場にバーナンキFRB議長の発言によって、ドルが主要通貨に強く反発した。今夜ECBの発表が控えており、その結果次第ドルが続伸する可能性も十分あるが、その後ドルが軟調に戻るか、或いは引き続き堅調を取るか、市場の見方が分けている。
 ドルの堅調に期待する理由としては、まずテクニカル上でドルが売られ過ぎたため調整が強く要求されること、また株価の下落及び経済指標の悪い結果によってリスク回避からドルに対する需要が再燃することなどを挙げられる。
 水曜日アジア時間、ある中央銀行要人によって、たとえ米国がAAAの格付けを失ったとしても、今の段階で中国、日本、インド、韓国など外貨準備率の高い国がドルのような流動性の高い通貨を放棄するわけにはいかず、現有の外貨準備政策をかえることはまずないだろう。それより米国債を買い続けることは市場を安定させる最も有効な選択だという論調があった。そして何よりも、「預金金利の引き上げにより政策金利を引き上げる可能」と、バーナンキがコメントしたことがドルをサポートする強大なパワーとなるだろう。
 ドルの軟調に期待する理由としては、財政赤字とFRBにより金融政策。09年米国の財政赤字が18500億ドルに達する見通しで、年度財政赤字において史上最高の4555億ドルを遥かに超える新記録になる。そして09年度米国の予算赤字がGDPの12.9%に及ぶ可能性として、目標の3%からとんでもない程乖離していることが分かった。
 またFRBが国債を大量に購入する金融政策もドルにとって厄介な存在だ。負債を気にせず、新規でドル札を発行することは、わざとインフレを構築することとして理解しても良いだろう。そのままドルを保有することが大きなリスクになるから、いつか各国中央銀行もそのリスクを回避するためにドル売りを始めたら、他通貨に対する下落幅が恐らく想像以上になる。
 さあ、これからドルがどう動くか、正直に難しい。イベントや要人発言に注目しながら、短期的売買またはデイトレードをした方が上策だろう。

2009.6.4日 3:42更新

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