為替勝力 フィリップFXブログ
金融危機の第三段階
今回の金融危機がすでに第一段階-流動性危機と第二段階-プライムローン危機を渡ってきたが、投資者の知らないうちに、第三段階の幕を開こうとしている。この第三段階はドル暴落だ。
金融危機が爆発以来ドルの堅調について何回も話したが、米国経済に金融市場の規模があまりにも巨大、それにドルは国際基軸通貨として世界の準備通貨となっているので、ドル資産を代替できるものがなく、金融危機で高額投資及び資本が逃げ場のない状況に、金融機関と投資者がやむを得ずドル資産以外の資産を売却してドルを手に入れて、ドル資産から生じた債務を返済するという流れによって、しばらくの間、ドルの需要が増える一方だった。
しかし状況が変わった。FRBが銀行システムを救えるためにドル札を大量に印刷し、システムに注入しているためFRBの債務・米財政赤字が急速に拡大している。米財務省の発表により、4月財政赤字は209.1億ドル、予想の200億ドルを上回った上、当月赤字で史上最高を記録した。
財政赤字に加えて、仮に米国経済が景気回復の軌道に乗っているのに、FRBが良いタイミングで量的緩和政策を外さなければ、インフレを制御できなくなってしまう。その時誰でも一刻も早くドルを売り出したいから、ドル売りの暴走が始まる。
火曜日にバーナンキFRB議長により、「米経済が強くなり、ドルも強くなる……ドルは今後も世界の準備通貨であり続ける」との発言が出た後も、ドル売りが止まらなかったことは、まさにドルの輝きが消えつつある証だろう。
2009.5.13日 2:47更新
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