為替勝力 フィリップFXブログ
FRBの決定がドル買いの終焉を告げる?
FOMC政策金利の発表の後、FRBが向こう6ヶ月最大3000億ドルの米長期国債、年内最大7500億ドルの不動産担保証券及び1000億ドルの機関債を買い入れる計画を表明した。これによって、市場がリスクに対する不安を和らげ、強烈なドル売りを起爆した。特にドルがユーロに対し、一日単位でここ9年最大の下落幅を記録。この大きな材料でドルがしばらく軟調が続くだろう。
楽観的に考えたら、この決定によって市場でドルの流動性が高くなり、市場参加者に安心感を与えるが、ドル高の終焉を告げることも考えられる。今頃FRBがドル札を大量に印刷しているではないかと恐らくほとんどの市場アナウンサーがそう思っている。FRBが市場に最大3000+7500+1000=11500億ドルの資金を投入すれば当然ドルの価値が下がる。従ってドル資産の収益率が低下し、ドルが全ての通貨に下落することを避けられないだろう。
ニューヨークヘッジファンドFX Concepts Inc.のマネージャーScott Ainsburyが、「今回FRBの決定は1985年に誕生したプラザ合意※の最新バージョンみたいだ。それを最後の手段として用意するべきだが、この段階で実施するのは少し早いではないか」と話したところで、投資者に「ドルを投げよう!」と呼びかけている。
※1985年9月に米国、イギリス、日本、フランス、西ドイツの先進5カ国の財務相と中央銀行総裁がニューヨークのプラザホテルで開いた会議で、当時のドル高を是正するため、為替市場に協調介入する声明を出したことをプラザ合意という。この合意は、自由変動相場制から、為替市場の状況により適宜的介入する管理相場制への歴史的な転換点となった。
2009.3.19日 2:35更新
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