風読記 フィリップFXブログ
日銀議事録公開(2007年6月14・15日開催分)
国内経済については引き続き緩やかに拡大という見方で一致、オーバーナイト物の無担保コールレートを0.5%前後で推移するように促すということを全委員一致で決定したとされています。また、先行きについては4月の展望レポートで示した見通しに沿って生産・所得・支出の好循環のメカニズムが維持されるもとで息の長い拡大を続けていく可能性が高いとの見方を共有した、とのことです。
米経済については拡大が続いているものの拡大のテンポが鈍化しているとの認識を共有したというそれぞれの内容になっています。また、米経済についてはさらにソフトランディングが実現するというシナリオの蓋然性は引き続き高いという見方を共有した、とも書かれています。
しかし、米経済の危惧されるリスクとして
1、住宅市場調整
2、ガソリン価格上昇
3、設備投資の下振れリスク
4、前年比のコア消費者物価の高止まり
といったものの上下双方向の動きに注意を払っていく必要があると複数の委員が発言しています。
また、ユーロ圏については内外需要のバランスのとれた景気拡大が続いていること、東アジア経済については中国では高い成長が、NIEs、ASEAN諸国では緩やかな景気拡大が続いている、と述べています。
こうした動きを受けてか発表直後から円が対ドルで強含む動きを見せました。約30分ほどで30pの円高。今はさすがに自律反発のように値を戻してきてはいますが、6月の時点で原油価格の高騰に対するリスクに言及されていたところでのこのNY原油の上昇という事実が無関係ではないように思います。これから夏場の需要期に入っていくということを考えると、原油価格の動向は目が離せませんね。
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2007.7.18日 9:57更新
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