225耳より情報
225耳より情報(メジャーSQ週の初日と5・10日かつボーナス支給も多い日)
2024年06月10日 08:42
おはようございます。
7日の「225耳より情報」で日経平均株価について「日経平均株価は、ボラティリティー(価格変動性)の低下傾向が続き、膠着度合いを強めています。前日からレンジの価格帯を下方にシフトさせつつ、3万8500〜3万8750円近辺での推移を想定」と書きました。
実際には、3万8560〜3万8747円と、さらに膠着度合いの強い狭いレンジでの推移でした。
午前10時過ぎに結果が発表された日銀買いオペでは、減額は無かったものの投資家の債券売り意欲の高さが窺われ、11時頃まで株式市場を下押しする要因にもなりました。
日経平均先物(6月限)の夜間取引は、日本時間午後9時30分発表の5月の米雇用統計で非農業雇用者数と平均賃金が市場予想以上の強い数値だったことから、為替が円安ドル高に振れました。
足元の米国景気の強さも伴うことから当初は日経平均先物にプラスに働き、3万8900円に達する場面もありました。
ところが、米国の利下げ観測が後退に加えて、失業率も4%まで上昇したこともあり、米国時間終了前には3万8600円を割り込む場面もありました。
日経平均株価は、週末14日に先物(ラージ、ミニ)とオプションの6月限の最終決済における特別清算値(SQ値)算出日を控えています。
「先物売り・現物買い」の裁定買い残が2兆6000億円近くと、2018年1月以来の高水準に上っています。
6月限の取引最終日である木曜日までに先物ポジションの期先物へのロールオーバーを行うのか、裁定ポジションを解消するのかの選択を迫られます。
ポジション解消になれば、現物売りとして日経平均株価の下落要因となります。
また、日本時間13日の早朝には米FOMC(連邦公開市場委員会)、14日は日銀金融政策決定会合も控え、相場の変動性を高める要因が集中的に襲ってきます。
10日の日経平均株価は、「5・10日」で夏のボーナス支給日となる場合も多く、つみたてNISAの買い設定日が多いと見られる需給面のプラス要因があるほかは、「嵐の前の静けさ」として様子見姿勢が続くとみられます。
そのような中でも、上値は3万8750〜3万8800円をメドとしつつ、3万8500円の下値を試す局面で押し目買いが入るのか、あるいは、一目均衡表の日足の転換線(ローソク足9本分の高値と安値の中心値)である3万8379円近辺以下まで下値を探るのかが焦点となりそうです。