世界中の投資家に人気のチャートツールであるTradingViewに関する基礎知識を学び、使いこなしていくためにその多彩な機能や使い方を紹介していきます。
今回はTradingViewでカスタマイズした各チャート設定を管理する方法を紹介します。チャート全体の設定をレイアウトごとに保存するだけでなく、チャート環境を公開したりコピーするなどTradingViewユーザー同士でのチャート共有ができるようになります。
また有料プランであれば、レイアウトを複数保存することができ、簡単な操作でチャート環境全体を切り替えることができるようになります。
TradingViewでは、チャート上の各設定はレイアウト単位で管理、保存されています。上部のメニューパネル右側にある「レイアウトの管理」からレイアウト名の変更や新規レイアウト作成、共有の設定ができます。名前を変更しておくことで、チャート画面右上に現在のレイアウト名が常に表示されるので、どのレイアウトを操作しているのかすぐに把握できます。
「自動保存」を有効にしておくと、チャート上で加えた変更が一定時間経過で自動で保存されます。「共有」を有効にすることで、現在のレイアウトで表示しているチャートレイアウトの画面URLから別のユーザーも閲覧できるようになります。
TradingViewアカウントを持つユーザーであれば、共有したリンクからチャート上の設定が変更ができない表示専用モードで閲覧できます。この表示専用モードにある「コピー」を使うことで、自身のチャートレイアウトとして同じ設定を再現することもできるようになります。
ただし表示されるチャートでは自身のプランが適用されるため、時間軸やインジケーターの制限、画面の分割数などコピーしたいチャート設定が自分のアカウントでも表示できるかどうかに注意する必要があります。
有料プランを利用すると、レイアウトを複数作成し、切り替えることができます。現在の分析環境とは全く違うチャート環境を別途で構築したいときなどに利用しましょう。
レイアウトの管理メニューにある「新規レイアウト」をクリックするだけで、ブラウザの新しいタブに「無題」の新規レイアウトのチャートが作成されます。ここで設定したチャート環境は、他のレイアウトの設定には影響を受けないので、区別が付きやすいようレイアウト名を変更しておきましょう。
レイアウト管理メニューの下にある「レイアウトの読み込み」をクリックすることで、これまでに作成したレイアウトが一覧で表示され、それぞれを選択することで切り替えや削除などの管理ができます。この一覧は、チャート上でキーボードの「.」(ドット)キーを押すことでも表示できるので、普段のレイアウト切り替えはこちらのショートカットから行うと便利です。
今回紹介した機能は、同じTradingViewユーザー同士でのチャート共有が便利ですし、活用すれば異なる分析環境を一括で簡単に管理できるようになります。
複数レイアウトを利用するためには有料プランが必要ですが、TradingViewで市場を幅広くチェックしたい、分析環境をいろいろと研究したいと考えている投資家にはおすすめの機能です。