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知識ゼロから始めるMT5 EA講座

 

裁量トレードと自動売買は上手に使い分けましょう

目次-FXの取引スタイルは、主に「裁量トレード」と「自動売買」の2つに分かれます。どちらにも一長一短があり、優劣をつけるものではありません。両者の特性を理解して、自分に合った使い分けをすることが肝心です。-

フィリップ証券のMT5は裁量トレードはもちろん、自動売買にも対応しています。本コラムでは、自動売買と裁量トレードの使い分けを解説します。

 

①それぞれの強みと弱み

裁量トレードは、市場を分析し、戦略を決めて、トレーダー自身のタイミングで取引を行うスタイルです。

裁量トレードの強みは「柔軟性」です。相場が急変しても柔軟に対応できますし、経験や知識を基に、市場の「空気」に合わせた判断もできます。相場に合わせて戦略を自由に変更することもできます。

一方、裁量トレードは常に「感情」に悩まされます。感情的になってマイルールを破っては一貫性のあるトレードができません。また、24時間相場を監視することはできないため、チャートを見ていない間に訪れたチャンスを逃してしまうこともあります。

対して、自動売買は、あらかじめ設定したルールやアルゴリズムに基づき、システムが取引を実行するスタイルです。

自動売買は感情で判断を誤ることもありませんし、ルールを守って一貫性のある取引をしてくれます。24時間休まず動き続け、トレーダーが寝ている間もチャンスがあれば利益をあげてくれます。普段のトレードを自動売買に任せれば、有効活用できる時間も増えます。

しかし、融通の利かなさが自動売買の弱点でもあります。相場の急変動には対応できませんし、長期的に相場が変わってくればロジックが合わなくなり、成績も悪くなってしまいます。また、実際に運用するためには自動売買の知識も必要になります。

 

それぞれが強い場面

裁量トレードが強い場面は、以下の3点が考えられます。

  • 重要な経済指標の発表や、地政学リスクが発生したとき
  • トレンド転換の見極めが必要なとき
  • 市場心理を考慮した判断をしたいとき

いずれも、その場の状況に応じた臨機応変な対応が求められる局面ですね。

一方、自動売買が強い場面もあります。

  • 長期的なレンジ相場など、取るべき対応が明確なとき
  • 忙しくて相場を監視できないとき
  • スキャルピングなど、高い集中力を要する取引を長時間メインで行いたいとき

ルールどおりの取引を淡々と繰り返すのが望ましい場面や、体力的に厳しいところを任せたい状況では、自動売買が強いですね。

 

まとめ

裁量トレードも自動売買もそれぞれに良さがあり、どちらも万能ではありません。裁量トレードと自動売買を組み合わせ、それぞれの強みを生かし、弱みをカバーしあう使い方が理想的です。

フィリップ証券のMT5は裁量トレードにも自動売買にも対応しており、柔軟な運用が可能です。あなたにとって最適なスタイルを見つけ、FX取引をより有利に進めていきましょう。

 

執筆者紹介

FX雑誌『外国為替』の編集長。元FX攻略.com副編集長。

成功しているトレーダーや証券会社への豊富な取材経験を生かし、公正かつ独自性が高い執筆をモットーとしている。
また、個人投資家として、FX、海外株式、先物、暗号資産など、幅広いジャンルへの投資を行っている。