MT4を始めとするほとんどのチャートソフトは、チャートの表示は基本的にツールの枠の内側のみです。しかしMT5は枠外にもチャートの表示ができ、さらに表示中のチャートの内側にもチャートの追加表示ができます。
今回はMT5のオリジナル機能である、チャートの中に小さいチャートを追加表示する“チャートインチャート機能”を紹介します。
ほとんどの人がチャートを見ながらトレードを行っています。マルチタイムフレーム分析などで、複数のチャートを同時に見ている方も多いでしょう。
その中で、メインチャートに加え期間の長い時間足が同時に表示できると非常に役立ちます。特に日足は長期トレードであれ短期トレードであれ、多くの投資家が見ているチャートです。
MT5ではメインチャート上に確認用などで、小型のチャートを簡単に表示可能です。よって、小さい日足チャートの常時表示が簡単にできます。
チャート上にチャートを追加して表示する機能は、MT4にはないMT5のオリジナル機能で、チャートインチャート機能と呼ばれています。チャートインチャート機能を利用する際は、下記手順となります。
チャートインチャート機能を利用する際は、最初にチャートを表示します。次に画面上部「挿入」から「オブジェクト」→「グラフィック」→「チャート」を選択します。
しかしそれだけでは何も表示されません、それらを選択した後、チャートを追加したい場所までカーソルを動かし、マウスの左ボタンをクリックします。
すると既に表示中のチャートの中に新たに小さなチャートが追加表示されます。なお、チャートインチャート機能で表示するチャートは複数表示も可能です。
チャートインチャート機能でチャートを2枚追加
チャートの中に追加表示されたチャートは、様々な設定も可能です。
チャートをダブルクリックして、枠が赤くなったことを確認した後、チャート上で右クリックを行い「プロパティ」を選択します。
すると設定画面が現れます。そしてパラメーターのタグをクリック。
こちらの画面から、チャートの大きさ・場所・スケール・位置などに加え、通貨ペアの選択や時間足の設定（メイン画面に表示のない、M2・M3などの選択も可能）もできます。なお、チャートを消す時は、追加されたチャートの上で右クリックし「削除」を選択するとチャートは消えます。
マルチタイムフレーム分析は、取引する時間足より上位の時間足のチャートも合わせて見て、相場の方向性を正確に把握した上で取引を行います。ただし、上位足チャートは方向性を見るのが中心です。よって、それ程大きなチャートは必要ないといえます。
チャートの中にチャートを追加するチャートインチャート機能を活用すれば、1枚のチャート上で簡単にマルチタイムフレーム分析ができます。チャートインチャート機能を活用して、見やすいチャートでマルチタイムフレーム分析などを行いましょう。
FX雑誌『外国為替』の編集長。元FX攻略.com副編集長。
成功しているトレーダーや証券会社への豊富な取材経験を生かし、公正かつ独自性が高い執筆をモットーとしている。
また、個人投資家として、FX、海外株式、先物、暗号資産など、幅広いジャンルへの投資を行っている。